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「バランス良く」は的確で無責任な言葉

特に何というわけでもないですが、新卒から2年8ヶ月ほど地元の企業で働いてみての今のところの仕事観を書いています。 (私のせまーい観測域の中だけでのものです。)

結論から言うと、バランス大事

  • 仕事で「成果」を出すための「バランス」が重要。
  • 仕事上たくさんの選択肢があって迷うが、それは「成果」を出すことを大きな指針として持ち、それに従って「選択」するといいのでは。
  • 「選択」については、「バランス」させることを念頭に置き、妥当な位置を探る
    • 極端な正論ばかりでもうまく行かないし、制約に縛られ過ぎる選択も良くなさそう。
    • 計画ばかりで実践なし、実践ばかりで計画なし、計画と実践ばかりで振り返りなしは良くなさそう。
  • 感情抜きで「バランス」が取れればいいが、それはなかなか難しい。
  • 感情も含めてコントロールできると良さそう。

正論と制約のバランス大事

働いていると、大変なことも多くて、「本来はこうあるべきだ」と思うことが多々ある。
いろんな本にもそう書いてあって、多くの人がそう口を揃えて言うが、そうはなっていない。
それは制約条件や、歴史的な背景、文化が働いてそうなっている。
それらを変えて、正論に近づけることが良さそうではあるが、多くのエネルギーとコストがいる。
たくさんのコストを払ったところで、実は大した成果を生まないかもしれない。
そういった場合には、すこし苦しくても現状維持が良い時もある。
また、一方で正論と思えていたことも、一方の立場ではそうでないこともある。
なので、なにかを変えるということは、盲信的な部分がないとできないかもしれない。
または、「完全に良くはならないが、概ね良い方向に行きそうだ」というのがあれば、変化の基準なんだと思う。
ある程度のメリットがデメリットを上回れば良い。しかし、デメリットの部分だけを被る人も出てくるのだろう。そこに関しては目をつぶるしかないのか、どうかわからない。

なんにせよ、正論は正しいが、結果が良くなるとは限らない。そこは現実との「バランス」を取ると良い。

計画には限界がある

「こうあるべきだ」という正論に向かって行動する時、しっかりと実現できるのか、本当に実現した際に「成果」が出るのかを計画する段階がある。これが無いままに実践してしまうと、実現成功率の低下や、やってはみたが意味のないことだった、ということが起きてしまう。なので、計画は重要である。

しかし、すべてのことをキチンと計画するのは難しい。明日起こることをある程度は予測できるが、100% は予測できない。
100% に近づけるための計画は永遠とできる。しかもそれをやっているうちに明日が来てしまう。
だから計画は「そこそこ」にバランスを取ることが良いだろう。

実践の失敗は怖いけど、得られるものの大きさも考慮する

実践は素晴らしい。実践こそが具体的で最も信頼できるフェーズである。そしてそこには失敗がついてまわる。
失敗したくなければ、実践しないことだ。
失敗は怖いもので、してはいけないものだ。そういう感覚が常についてまわる。
だからきっと計画しすぎてしまうか、実践を諦めてしまうのだろう。

しかし、その失敗は、実践して得られることより大きいことなのだろうか。
メリットが大きい場合には実践した方が良い。
そうやってバランスを判断するのが良いだろう。

振り返りで攻撃しない

計画し、実践し、その結果を振り返ることが重要だ。 しかし、結果論になってはいけない。その時の状況で最適だったのならそれでいいのだ。 無用にミスを指摘することは、次の計画を長引かせ、実践の諦めにつながる。

やり過ぎないように「バランス」良く行いのが良いだろう。

すべては感情

全てにおいて感情が混じる、これは仕方のないことだ。
人が、なぜ仕事をしているかも、それぞれの「感情」から来ているわけで、あらゆる選択に「感情」が介在する。
時に感情から来る、熱い情熱や、極端な悲観が、原理主義者を作り出し、「バランス」させることの弊害となる。
他人ならまだしも、自分が原理主義者となってしまい、それに気づいてない場合が私が一番恐れていることである。
自分自身がなんであるかは、他の人間と相対的に比べてわかるものだと思う。 そのために、自分の位置付けを確認するのなら、自分の思うことばかりでなく、他人の意見を聴くとういことで、バランスを取るのが良いだろう。
また話を聴く他人は多くもなく、少なくもなく「バランス」を取るといいだろう。他人と言っても自分と同じ原理主義者では、自分の位置を特定できないので、多様な人と関わりを持つと良いだろう。
しかし、あまりにも多くの人の話を聞いても千差万別なので、効果的に各クラスタからサンプリング的なことをするのが良いではないだろうか。というところで「バランス」と取ると良いだろう。

「バランス」の基準

バランス重要という話だったが、じゃあ具体的な基準を示すとなると、難しい。
おそらく状況に応じて基準を適切に設定できる精度が高いと、「仕事ができる」ということになるのかもしれない。
経験と知識で、その精度が大きく変わる。
だからひとつひとつの仕事をバランスよくこなしその振り返りから、さらに適切なバランスを見るけるための材料にするのだと思う。

「バランス良く」は的確で無責任な言葉だが、重要なコンテキスト

「バランス良くやる」というのは、的確で無責任な言葉なんだと思う。なにかを決めているようで、なにも決めていない。しかし、常にバランスを考えるのは、忘れてはいけない仕事上のコンテキストなんだと思う。
仕事上の相手が、そのコンテキスト上に則っているいるのか、そうでなく極端な見方をしているのか、またはコンテキスト自体の話をしているのかで、対応を変えると良いだろう。
バランス意識が仕事の成果のための重要な要素なので、一人で仕事をしているのでなければ、先に共有しておいた方がいいだろう。